麻雀において、リーチ判断というのは、大きく意見が分かれる条件分岐の一つです。
特に、思想的にはっきりと分かれてしまうのが、のみ手の愚形待ちになった時です。
この時にリーチをする人を、世の人は「デジタル」と呼ぶでしょう。
逆に、リーチをしない人を「オカルト」や「アナログ」と呼んだりします。
しかし、私は「アンサー」なので、そのいづれでもありません。
今回は、なぜそのいづれにもならないのかを、説明したいと思います。
それでは、実際の牌譜を用いて、説明します。
1300点のリーチになりそう
この8mをポンしますか?
面前聴牌のリャンシャンテンですが、1300点の愚形リーチになりそうです。
しかし、4sにくっつけば、三色になるかもしれません。
この8mは、
鉄ポンなのですが、もう一度先ほどの手牌を見てください。
安心してください。
先ほどと全く同じ画像です。
この手牌を、脳内で1mを除くようにして、じっくり眺めてください。
次第に見えてきませんか?
23mと35mに。
これをゲシュタルト崩壊と言います。
もっと眺めていると、さらに見えてきませんか?
233mと5mに。
このように見える事により、3mからもポンができるようになります。
結果として、あの手牌で鳴くべき牌は、3m、4m、8m、3p、6p、8pとなります。
つまり、タンヤオの可能性が残る牌は全て鳴くべきという事です。
では、実際に8mを鉄ポンしてみましょう。
鉄ポンしました。
問題は、ここで何を切るかです。
ここで、1mを安全牌として考えて、2mを切りたくなってしまう人がいます。
それは、まだ、ゲシュタルト崩壊が不完全という事です。
なぜなら、2mと335mに見えていれば、そんな事は考えないからです。
2mはトイツになり易く、2mがトイツになった22mと335mの形は、非常に優秀な形です。
これを取りこぼす選択は、非常に悪手です。
また、233mと5mとして見た時も、5mがトイツになる事を考えなければなりません。
なぜなら、2mが2枚以上見えた時に、2mを切りたくなってしまうからです。
ここで、2mを切ってしまうと、5mがトイツになった時に、33mと55mという無様な形になってしまいます。
これは、多くの人がやってしまいがちです。
私もたまにやってしまいます。
実は、233mと5mだと、5mにくっつく事を過剰に意識してしまい、5mがトイツになる事を想定し忘れがちなのです。
皆さん、注意してください。
私も注意します。
さて、以上の事を考慮すると、ここで切るべき牌は、
1mですよね。
まあ、今回の場合は、23mと35mに見ると、タンヤオのリャンシャンテンなので、その時点で2m切りはあり得ないんですけどね。
例えば、ここで8pなどをポンした時に、2mを切ってしまいがちという事です。
上家から4mが切られました。
当然、234mで鳴きます。
下家の仕掛けに後で放銃したくないので、ここで4sを切りました。
すると、対面からツモ切りリーチが入りました。
待ちは、よく分からないです。
3pを引いて聴牌しました。
対面の待ちも分からないですし、現張りなのでゼンツします。
すぐに4mを引いてきました。
立派な1100点の上がりです。
さて、最初の8mをポンしていなかったらどうなっていたのかを確認してみましょう。
いくら眺めても何も見えてきません。
どうやら、ゲシュタルト崩壊を起こし過ぎてしまったようです。
牌譜:http://tenhou.net/0/?log=2019021322gm-0029-0000-1069d133&tw=0
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まとめ
私が、「デジタル」でも「オカルト」でも「アナログ」でもない理由は、面前聴牌をする前に鳴くからです。
なので、のみ手の愚形聴牌になる可能性が非常に低いです。
というか、のみ手の聴牌になる可能性が非常に低いです。
もし聴牌した時は、巡目が非常に早いので、即リーの一択しかありません。
なので、のみ手の愚形聴牌でのリーチ判断に悩む事が、ほとんどありません。
これが私の「アンサー」です。